【注意】灯油の処分はガソリンスタンド・業者で!流すと罰金1000万円も!

冬に石油ストーブを使っている場合など、灯油の処分で困ることが多いでしょう。

  • 自治体のごみで回収してもらえるのか?
  • 回収不可なら、どこに持ち込めばいいのか?
  • どこかに持ち込む場合、費用はいくらかかるのか?

などの疑問を抱えている方は多いかと思います。この記事では、これらの疑問も含めて、灯油の処分方法について解説していきます。

特に理解していただきたいのは、下水に流すと下水道管の爆発事故などが起き、懲役5年などの罰則や、多額の損害賠償を背負うリスクがあるということ。また、自宅の庭の土に流すことも、土壌の深刻な汚染を招きます。

灯油は車の運転こそできないものの、ガソリンとほぼ同等の危険物です。くれぐれもいい加減な気持ちで処分することなく、正しい方法を理解して処理するようにしてください。

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灯油の処分方法は「量」で異なる

家庭用灯油

灯油を処分する方法は、灯油の量によって変わります。簡単にいうと「大量・少量」の2通りに分かれますが、それぞれの処分方法を説明していきます。

大量の場合…ガソリンスタンド・不用品回収業者

灯油が大量にある場合は、ガソリンスタンドか不用品回収業者に引取りを依頼します(不用品回収業者は自ら処理するわけではなく、ガソリンスタンドも含めた専門の処理業者に引き継ぎます)。

  • 自分で持ち込める場合…ガソリンスタンド
  • 自分で持ち込めない場合(車がないなど)…不用品回収業者

上記のように使い分けるといいでしょう。それぞれの回収のルールや費用などは、下記の段落で解説しています。

少量の場合…可燃ごみに含ませる・使い切る

少量の場合は、下の2通りの方法で処分します。

  • 新聞紙などに含ませて捨てる
  • 使い切る(ファンヒーターの空焚きなど)

これらの方法は、次の段落で解説していきます。

少量の灯油を処分する2つのやり方

玄関の灯油

50cc~100cc程度の少量の灯油は、主に2つの方法で処分します。ここではその2つのやり方を解説していきます。

ごく少量なら紙・布・新聞紙に含ませて捨てる

たとえば「石油ストーブに残っているわずかな灯油」などは、下のような手順で捨てることができます。

  1. いらない紙や布、新聞紙に含ませる
  2. それを通常の可燃ごみに出す

これは行政が実際に認めている捨て方です。たとえば愛知県の豊明市は、公式サイトで下のように記載しています。

少量であれば、いらなくなった紙や布、新聞紙等に染み込ませて、可燃ごみとして処分してください。
古い灯油はどのように処分すればよいですか(豊明市)

どのくらいを少量というかですが、おおむね「50cc~100cc程度」と考えてください。

自治体によっては不可なので、事前に確認を

上の段落では豊明市の例を説明しましたが、他の自治体では「燃えるごみに出す」という方法が許可されていないこともあります。たとえば大阪府交野市は「不要な灯油は必ず販売店や専門業者に引き取ってもらってください」と、公式サイトに記載しています。

※参考…灯油等燃料となる油の処分について(交野市)

同じく、静岡県の富士市も下のように説明しています。

  • 自分で処理してはいけない
  • 販売店で相談する
  • もしくは、民間の処理業者に相談

処理業者は、静岡県の場合「社団法人・静岡県産業廃棄物協会」が認定している業者のみとなります。どの都道府県や市区町村でも同様のルールがありますが、そうした「認可を受けた業者」に依頼する必要があるということです。

(私ども不用品回収業者が灯油を回収した後も、このような正規の処理業者に引き渡します)

※参考…古い灯油の処分について(富士市)

燃えるごみに出せる自治体も多い

ゴミを出す主婦の女性

ここまでは「燃えるごみに出してはいけない」という自治体を連続で紹介してきました。しかし、最初の豊明市のように「燃えるごみでいい」(新聞紙などに含ませる)というやり方を許可している自治体も多くあります。

たとえば三重県伊勢市は「いらない布にこぼれない程度に染み込ませ、指定ごみ袋に入れて燃えるごみとして処分」というルールになっています。豊明市と同じです。

※参考…灯油缶(ポリタンク)はどのように捨てたら良いですか(伊勢市)

上記の公式ページは、タイトルが「ポリタンク」となっています。しかし、灯油自体の処分についても書かれており、それが先に書いたオレンジの太字の通りです。

「ごく少量」ならOKという自治体も

山形県の鶴岡市は「こぼれた灯油など、ごく少量なら燃えるごみでいい」という条件にしています。どのくらいの「こぼれ」までいいのかという点が、カギといえます。

これは見解が人によって異なるでしょうが、たとえば「ポリタンクを倒して、かなりの量を床にこぼしてしまう」ということは、十分に考えられます。一般的な灯油用のポリタンクは18リットル(1万8000cc)のため、少し倒しただけでも500ccくらいはこぼれる可能性があります。

おそらく、この500ccくらいの量であれば「何度かに分ければいい」といえるでしょう。そもそも「100ccを5日連続でこぼした」あるいは「5人の人がこぼした」という可能性もゼロではないのです。

少々極端な例え話ではありますが、要は500ccなど多めの場合は、回数を分ければいいといえます。繰り返しますが、回数さえ分ければ「極めて少量を5日連続でこぼした」のと同じになるわけですから、問題はないわけです。

※参考…油類(食用、灯油)の適切な処分について(鶴岡市)

クリーンセンターへの持ち込みは、できない自治体が多い

クリーンセンター

「少量を燃えるゴミに出せるなら、クリーンセンターまで自ら行けば引き取ってもらえるのでは?」と思うかもしれません。しかし、クリーンセンターでの受付は不可という自治体が多くなっています。

たとえば下記の大阪府高槻市は、クリーンセンターへの持ち込みについて「できません」と、赤の太字で強調しています。

※参考…ガソリン・灯油・オイル(高槻市)

すべての自治体について調査することは不可能ですが、高槻市がこれだけはっきり「不可」としているのであれば、他の自治体でも難しいと考えるべきでしょう。

ファンヒーターの「空焚き」で使い切る

ファンヒーター

ファンヒーターには「空焚き(空だき)」という使い方があります。これはシーズンが過ぎた後の収納の際などに必要なので、どのファンヒーターでもできるものです。

この空焚きによって少量の灯油を「使い切る」というのも、合理的な処分方法です。

空焚きとは何か

これは、ファンヒーターの場合「ただつけっぱなしにする」というだけです。灯油がなくなれば自然に火が消えるため、これで「使い切った」ことがわかります。

給油サインが出ても無視する

ファンヒーターは、灯油が一定量より少なくなると「給油サイン」が出ます。しかし、それを無視して運転を続けてください。

初めてのときは緊張するかもしれませんが、説明書にも書いてある正式な方法なので、問題ありません。

火が消えたあとも何度か繰り返す

ファンヒーターの空焚きのポイントは「何度か繰り返す」ということ。実は1回消えただけでは、まだわずかに灯油が残っていることが多いためです。

そのようにわずかに残っている灯油は、再度着火すれば燃焼するのでわかります。これは短時間で消えますが、消えたら再度同じことをします。

完全に着火しなくなったら完了

何度か繰り返し「完全に火がつかない」という状態になったら、空焚きが完了です。これで灯油は「使い切った」ということです。物置などに長期間収納しても、灯油がタール化して臭うことはありません。

不用品回収業者に灯油の処分を依頼すべきケース

業者

灯油の処分は「不用品回収業者に依頼するのがベスト」というケースもあります。ここではそのケースを2つ紹介します。

他の不要品を一緒に処分したい

他の不用品を灯油と同時に処分したい場合、不用品回収業者を呼ぶのが一番です。最安レベルの業者なら、大体軽トラ1台分で2万5000円からという料金になっています。

基本的に家具・家電など何でも引き取ってもらえるため、2万5000円を支払えば「家中のあらゆる不用品が片付く」ということです。軽トラ1台分はワンルームマンション1室分の荷物に相当するものです。

このため、一人暮らしはもちろん、ファミリーでも相当な量の不用品・粗大ごみを処分できると考えて下さい。なお、「どのように不用品回収業者を選べばいいか」については、下の記事を参考にしていただけたらと思います。

自力でガソリンスタンドに持ち込めない

不用品回収業者が灯油の処分で役立つのは「自分でガソリンスタンドに持ち込めない」という時です。一番多い理由は「自動車がない」というものでしょう。これは「免停中で運転できない」というケースも含みます。

自分で車を運転できるのであれば、大抵は近場に灯油を引き取ってくれるガソリンスタンドや販売店があるものです。有料になるかもしれませんが、車を運転できるなら、そちらの方がいいでしょう。

巡回しているトラックの業者には頼まない

不用品回収業者の中には「スピーカー回収型」と呼ばれる、トラックで街中を巡回して、拡声器によって宣伝するスタイルのところもあります。「車がなくて自分でガソリンスタンドに持ち込めない」という場合、このような業者に頼みたくなることもあるでしょう。

しかし、こうした業者は無免許で営業している悪質業者の可能性もあり、仮に免許があっても、家に上がりこんで強引な営業をするということがしばしばあります。こうしたスピーカー回収型の業者のトラブルについては下の記事でも詳しく解説していますが、基本的に依頼しないようにすべきと考えてください。

灯油の処分費用(方法別)

机と電卓

灯油の処分費用は、方法によって異なります。ここでは処分方法ごとにかかる費用・料金の相場を解説していきます。

燃えるごみに出す…ほぼ無料

自治体によっては「紙・布などに含ませる」ことで、少量の灯油を燃えるごみに出すことができます。自治体によっては禁止しているところもあるので、この点は事前に確認してください。

許可されている自治体であれば、指定の「燃やせるごみ」の袋を使うだけです。そのため、費用はほとんど無料となります。ゴミ袋代が1枚数十円かかっている程度でしょう。

ガソリンスタンド…無料~500円程度

ガソリンスタンドに処分を依頼する場合、費用は無料から500円程度です。

  • 会社によっても変わる
  • 同じ会社でも店舗によって変わる
  • その店舗で灯油を購入したかで変わる

上記のように3つの理由でケースバイケースになるということです。

購入時のレシートが必要なことも

最後の「その店舗で購入したか」ですが、証明のためにレシートが必要ということもあります。もちろん、処分する灯油は数ヶ月前に買ったものが多いでしょうから「そんなに長期間、レシートを保存していない」ということもあるでしょう。

それは普通なのですが、「レシートがない場合は有料になる」「引取り自体をできない」ということもあります。もし余った灯油をガソリンスタンドで引き取ってもらおうと考えているなら、購入時のレシートを捨てずにとっておくようにしてください。

量によって料金が変わる

灯油

当然ながら、灯油も普通の不用品と同じく「量が多ければ処分が大変」になります。そのため、同じガソリンスタンドでも量によって料金が変わることはあり得ます。

近くの有料スタンドの方がいいことも

灯油の処分が有料のスタンドと無料のスタンド―。単純に比べると「無料の方が良い」と思うでしょう。

しかし、無料のスタンドが近くにあるとは限りません。有料なら近くにあるものの、無料のスタンドは遠いということもあるでしょう。

そのようなときは、あえて近場の有料スタンドを使う方が得するケースもあります。無駄なガソリン代がかからない、自分の時給分の節約になるという理由です。

サラリーマンの方などは「休日の時給はないので関係ない」と思うかもしれません。しかし、休日にしっかり回復して仕事の能率を上げる効果を考えると、やはり休日でも「自分の時給」は考慮すべきといえるでしょう。

このような理由から、もし有料スタンドの方が近い場合は、そちらに持ち込むこともおすすめといえます。

不用品回収業者に依頼…軽トラ1台で2万5000円

不用品回収業者は「灯油だけの回収」で依頼するには損です。しかし「他のものと一緒に回収してもらう」場合は、割安でスピーディーといえます。

そのため「他のものと一緒に処分してもらう費用」になりますが、これは軽トラ1台分で2万5000円が目安です。これは弊社エコアールの料金で、軽トラパックというものです。

  • 基本料金
  • 査定費用
  • 出張費用
  • 車両費用

このようにあらゆる費用がすべて含まれて、この金額になっています。人数が2名まで、階段が2階までであれば、追加料金は一切発生しません。

弊社の価格は関東エリアでは業界最安のため、他社さんの費用はもう少し高くなる可能性もあります。しかし、おおよその目安としては「軽トラ1台で2万5000円から依頼できる」と考えてください。

ガソリンスタンドに引取りを依頼する

ガソリンスタンド

灯油の処分はガソリンスタンドに依頼することもできます。ガソリンスタンドの運営会社によって対応状況が異なるため、その一部を説明します。

コスモ石油…フルサービスの店舗が多数対応

コスモ石油の場合、下のようなルールになっています。

  • 最寄りのサービスステーションに依頼
  • 「廃油処理が可能」なステーション限定
  • 「フルサービス」のステーションはほぼ全て可能
  • 地域によって事情が異なるため、事前に問い合わせが必要

一言で言うと「最寄りの大きいサービスステーションに問い合わせ」ということです。大きくても必ずしも廃油処理ができるとは限らないため、事前の問い合わせは必須と考えてください。

※参考…サービスステーションFAQ(よくあるご質問)|コスモ石油マーケティング

エネオス…対応店舗もある

エネオスは、会社全体で灯油処分について説明しているページはありません。しかし、個別の店舗ではあります。

たとえば、熊本市中央区の「エネオスセブンTATSUDA」では、2016年11月の時点で、「古い灯油を無料で処分する」というサービスを提供していました。

「期間限定のキャンペーン」とは書かれていないため、恒常的に提供している可能性もありますし、今はやっていない可能性もあります。どちらにしても問い合わせが必要ですが「エネオスの個別店舗では、灯油を無料で引き取っていることもある」とわかります。

※参考…おしらせ(エネオスセブンTATSUDA)

宇佐美石油…SS・販売店に相談

宇佐美石油では「購入したサービスステーション・販売店に相談」というルールになっています。購入した店舗でなければできない店に注意が必要です。

また「相談」というだけなので、店舗によっては処分してもらえない恐れもあります。費用についても店舗によって変わるといえるでしょう。

※参考…http://usami-net.com/keitai/i/qa/qa0106.html”>冬に使用した灯油が残った場合はどうしたらよいですか?(宇佐美石油モバイルサイト)

下水に流すのは危険!絶対禁止!

流し場

灯油を下水に流して捨てようとする方が、どの地域でも毎年一定数存在しています。これは非常に危険で、周辺の住民の方々に大きな迷惑をかけるだけでなく、行政からの罰則もあります。

ここでは灯油を下水に流すとどうなるのか、どのような罰則があるのかなどを解説していきます。

発生する5つのトラブル

まず、灯油を流して処分するとどのような問題が起きるのかを一覧にします。

以下、それぞれの問題について解説していきます。

爆発事故が起きる

爆発事故画像引用元:危険です!余った灯油等は下水に流さないで!!(東京都三鷹市)

一番怖いのは、この爆発事故です。これは下のような流れで起こります(絶対に起こるわけではありませんが、高い確率で起こります)。

  1. 下水道管の中で、灯油が揮発する
  2. これは水分でいう蒸発であり、灯油が気体の状態になる
  3. つまり「ガスが充満した状態」になる
  4. そこに摩擦で発生した火などが引火する
  5. 下水道の爆発事故が起きる

ガスコンロで火がつかなかったとき、もう一度やり直すと「ボン!」という爆発音とともに、大きな炎が出ることがあるでしょう。あれが「ガスに引火した状態」です。

灯油を下水道に流すと、あれと同じことが起きるわけです。これがどれだけ恐ろしいか、言うまでもないでしょう。

もっとも怖いのは「下水道の工事費用」

これで怖いのは「火災」ではありません。火災も怖いですが「地下である」「下水道なので水がたっぷりある」ということを考えると、火自体はそれほど広がらないでしょう。

問題は「下水道管が破裂する」恐れがあること。この怖さは誰でも想像できるかと思います。

住民の生活に欠かせないインフラなので、一刻も早く修復する必要があります。修復の費用は規模によりますが、500万円前後は確実にかかるでしょう。東京の中心部などはもっとかかる恐れがあります。

(実際、灯油を流した場合の罰金は最大で1000万円なので、そのくらいの規模の被害額になる可能性があるわけです)

河川が汚染され、除去工事が必要になる

汚染

これは「下水」でなく、「排水口」に流した場合です。道路の排水口は、下水に直結しているものもありますが、川に直結しているものもあります(どちらかは地域によります)。

川につながっている場合、言うまでもなく「灯油が河川に流れてしまう」ということ。これが河川の生態系に悪影響を与えることは当然ですが、その先の問題もあります。

滞留した灯油の除去作業で、多額の費用が必要になる

灯油などの石油類は「水と油」という言葉どおり、水になじまずに「そのまま残り続ける」ものです。「海に流れていく」と思うかもしれませんし、確かに流れる部分もあります。

しかし、これは「滞留する場所が河口や海岸線になる」というだけで、どこかで滞留することには変わりありません。また、河川でも石・岩・中洲などに引っかかって滞留することが多々あります。

このように滞留した灯油は行政が除去する必要がありますが、その作業には多額の費用が必要になります。これを「灯油を流した人間」が負担しなければいけないのです(加害者なので当然のことといえます)。

広範囲に悪臭被害が出る

下水道と各家庭の排水口はつながっています。つながっているから生活排水を流すことができるわけです。

つながっているということは、当然「臭いも伝わる」ということ。下水道管の中に滞留した灯油の臭いが、こうして各家庭に伝わってしまい、広範囲に悪臭被害が起きます。

「酸化した油」の悪臭はひどい

灯油の臭いというと、まだ「生ゴミなどよりはマシ」と思うかもしれません。しかし、想像以上にひどい悪臭になると考えてください。

灯油に限らず、油は放置していると「酸化」します。この酸化した油の臭いで一番有名なものは「加齢臭」です。

加齢臭は皮脂が酸化して発生するのが、特に大きな原因です。体が老化すると、皮脂も含めたあらゆる分泌物が酸化しやすくなるため、若い頃は臭わなかった皮脂が、臭うようになるわけです。

わずかな量の皮脂ですら、多くの人が敬遠するような悪臭になるわけです。これが「下水管にずっと溜まっている灯油」だったら、相当な悪臭になることを理解できるでしょう。

下水処理場の機能が一部停止する

下水処理場

下水処理場には「生物処理機能」というものがあります。これは「微生物の力で汚れを分解する」というものです。

この微生物は、通常の下水を処理する能力はありますが、灯油などの石油類を処理する能力はありません。石油類は本来自然界に存在しない物質なので、分解できる生物がいないのです。

このため、灯油を下水処理場に流すと、これらの生物が相当数死に絶えてしまい、処理場の浄化機能が一部停止してしまいます。下水道管だけでなく「処理場自体」の機能もストップさせてしまうわけです。

工事のための道路通行止で渋滞が起きる

下水道管が爆発する、灯油が堆積するなどの問題が起きると、その清掃や修復の工事が必要になります。そのためには道路を通行止にして作業することが必要です。

こうした工事はすぐに完了するものではありません。長ければ2週間程度に及ぶこともあります。その期間は道路の通行止めや車線制限が続き、渋滞が発生してしまうわけです。

田舎(郊外)ならまだしも、東京・名古屋・大阪などの大都市の中心部でこのようなことが起きると、その被害も相当なもの。灯油を下水に流すと、このように副次的な被害も発生してしまうのです。

5年以下の懲役、もしくは1000万円以下の罰金

懲役

灯油を流して問題が発生した場合、警察がその原因者(犯人)を突き止める場合があります。犯人が特定された場合、その犯人には「5年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金」という刑罰が規定されています。

廃棄物の処理及び清掃に関する法律第25条

この罰則を規定しているのは、上記の通り「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」の第25条です。「自治体ごとのルール(条例)」ではなく、国全体で規定されているルールです。

「1000万円の罰金」と修復費用は別

特に怖いのは、上記の「最大1000万円の罰金」は、あくまで「罰金」に過ぎないということ。下水道管を修理したり、河川の汚染を除去したりする費用は「また別」なのです(この点を次の段落で解説していきます)。

修復・清掃の費用の賠償義務

下水道管や処理施設に問題が起きたり、河川が汚染された場合に、それらの修復や清掃にかかる費用を賠償する義務があります。これは、下のような法律で規定されているものです。

  • 下水道法第18条
  • 河川法第67条

これがどれだけの金額になるかは被害状況次第です。下水道管の破裂事故などは、場合によっては1000万円を超える恐れもあるでしょう。

「税金の滞納は自己破産も許されない」のですが、同じように、こうした「行政に対する賠償」は、自己破産をしても免責されないと想定できます。最終的にはその事故の状況次第となりますが、何にしても「一生が台無しになるような責任を負うリスクがある」ということを、重々理解して下さい。

「土に埋める」は、自宅の庭でも絶対にNG!

シャベル

「少量の灯油なら土に埋めて処分してもいい」という情報が一部で見られますが、これは100%間違っています。こうした情報は「灯油を微生物が分解する」としていますが、土中の微生物は灯油を分解できません。

土に埋めると、水に流すより浄化しにくい

灯油を地面に埋めると、水に流した場合よりも浄化が困難になります。これは水処理・土壌改良を専門とする企業が、下のように説明している通りです。

水処理のケースと異なり、土中の油の分解は想像しているより時間がかかりますので、長期戦になることは最初に覚悟をしておいた方がいいです。
灯油をこぼした土壌をバイオ(微生物剤)を使用して油を分解して修復する場合(名東化製株式会社)

専用の微生物剤「BFL6000HC」などが必要に

灯油を含めて、石油類は通常の土の中にいる微生物では分解できません。専用の微生物剤を使う必要があります。

具体的には、名東化製株式会社が販売している「BFL6000HC」などです。それも「微生物剤を土にまけばいい」という単純なものではありません。

崩れた土の栄養バランスを調べ、微生物剤の調整を行う

土には微生物にとっての「栄養」があります。主に「炭素・窒素・リン」です。

灯油などの石油類が土に流れると、この中の「炭素」が過剰になります。こうして崩れたバランスを元に戻す必要がありますが、「どのくらい崩れているのか」をまず調べる必要があるのです。

その状況に応じて、炭素・窒素・リンの量などを調整し、微生物剤を投与します。つまり、微生物剤だけでなく「事前の調査・調整」も必要になるのです。

一般人が適当に「庭の土に灯油を流す」というのが、どれだけ危険なことかわかるでしょう。まして「他人の土地」には絶対に流してはいけません。

「もともと土にあったもの」は間違い

石油コンビナート

「土に埋めていい」という情報を流すサイト・ブログなどは「もともと灯油や石油は土から採取したもの」「つまり、もともと土にあったもの」「だから埋めていい」という考え方をしています。しかし、これも完全に間違いです。中学校の理解で習うレベルの内容です。

土にあったのは「動植物の化石」だけ

灯油の原料は石油で、石油の原料は原油です。そして、原油の原料は何かというと「動植物の化石」です。このため、原油や石油のことを「化石燃料」というのです。順番に並べると、下のように変化していきます。

  1. 動植物の化石
  2. 原油
  3. 石油
  4. 灯油

最後の灯油はガソリン(軽油)にすることもできます。何はともあれ、最初に土の中にあったのは「動植物の化石」だけなのです。

化石から先は「化学的に精製された」もの

上の一覧の中で、化石の次の原油からは、すべて「人間が化学的に生成した」もの。いわば「不自然なもの」です。

原発のウランなどの燃料が半永久的に土に還らないように、原油や石油も土に還らないのです(専門的な処理を施さない限り)。

このような理由で「もともと土にあったものだから埋めていい」という考え方は、化学的に間違いなのです。

まとめ

オペレーターの女性

灯油は、あらゆる不用品の中でも特に慎重に処分しなければいけないもの。下水道管爆発のリスクなど、普通に生活していたら「絶対に遭遇しない大問題」が、人生の中に起こってしまう可能性があります。

最大1000万円の罰金に加えて、こうした被害の賠償額も加えたら、総額で数千万円にのぼる恐れもあります。「たった1回灯油を下水に流しただけで、人生が台無しになる」というリスクもあるのです。

そのような大惨事を招かないためにも、灯油は必ず適切に処分してください。記事内でも書いてきた通り「ガソリンスタンドに運ぶ足がない」「他の不用品もまとめて処分したい」というときには、不用品回収業者を使っていただくのがおすすめです。

弊社エコアールでは、2万5000円からの軽トラパックも含め、非常にリーズナブルなパック料金を豊富に用意しております。回収は最短即日お伺いすることもできるため「今すぐ処分したい」というときにもご依頼いただけます。

車がなくて灯油を処分できずに困っている方、灯油も含めてあらゆる不用品をまとめて処分したいと思っている方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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