実家の片付けの3つのコツ~親を説得する方法・業者の費用相場も解説!~
実家の片付けをどうするかは、多くの人にとって切実な問題です。日に日にゴミや不用品が増えていく実家について、下のような悩みを持っている方も多いでしょう。
- 親を説得しても聞き入れてくれない
- 転倒や火災などのトラブルが起きないか心配
- 子供をつれての帰省が危ないので、何とかしたい
他にも多くの悩みがあるでしょうが「どう説得すればいいか」「どう片付ければいいか」は、多くの人が知りたいことかと思います。この記事ではそれらの悩み・疑問にお答えするため、実家の片付けのコツや費用などを説明していきます。
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実家の片付けを成功させる3つのコツ
実家の片付けも「これを知っておくだけで大幅に楽になる」というコツがいくつかあります。その中でも特に具体的で実践しやすい3つのコツを解説していきます。
台所・洗面所から片付ける
台所は洗面所には、置けるものが限られています。どれだけ散らかっている部屋でも、この2箇所には「捨てていいか迷うもの」はないわけです。
このため、台所と洗面所では決断が苦手な親御さんでも「これは要る」「これは要らない」と整理できます。そして「要らない」と判断したものを全てみると「スッキリする」ということを、実感してもらえるのです。
まず「小さな成功体験」を積んでもらう
こうして片付けに関して小さな成功体験を積んだ親御さんは、片付けに対して前向きになります。「次は廊下もやってみようか」などと提案すると、乗り気になってくれるものです。
子供扱いではなく「コーチング」と考える
上のような考え方は「親を子供扱いしているようで気が引ける」という人もいるかもしれません。しかし、これは子供扱いではなく「コーチング」です。
日本語に直すと「指導法」であり、上の「小さな成功体験」というのは、専門用語で「スモールステップ」といいます。これは大学の教職課程などでも、重要単語の一つとして出てきます。
また、高校世界史の重要単語として出てくる、デカルトの『方法序説』の、特に有名なメッセージでもあります。「困難は分割せよ(難問は分割せよ)」という言葉で、聞いたことがある人も多いでしょう。
このように、心理学・教育学・数学(デカルト)など、あらゆる分野で「スモールステップ」の考え方が重視されているのです。それを実家の片付けにも導入するということであり、親を子供扱いするのとはかけはなれた正しい考え方だと理解してください。
※参考…プレジデント・ウーマン「なぜ台所や洗面所から片付けるといいのか」
物は捨てずに、ひたすら「保管スペース」に
実家の片付けで多くの人がぶつかる壁は「親が怒る」です。何に怒るのかというと「勝手に捨てるな!」あるいは「捨てたくない!」ということです。
捨てなければいい
上の親御さんの怒りは「捨てない」というルール一つで解決します。親御さんは「綺麗にするな!」と怒っているわけではないのです。
もちろん、そのように怒る方も中には見えるでしょう。しかし、それは少数派です。大抵の親御さんは「捨てなければ怒らない」のです。
とりあえず「全部保管スペースに」送り込む
上記のような理由から「ひとまず、全てのものを保管スペースに送り込む」ことが有効といえます。このやり方で必要なのは、下のアクションです。
- 保管スペースを確保する
- そこに運び込む
「運び込む」は、さほどの問題ではないでしょう。確かに「休日が丸一日潰れる」ということはあるでしょうが、実家を片付けたいと思っている方にとっては「そのくらいは良い」といえる範囲かと思います。
保管スペースをどう確保するのか
問題は「保管スペースをどう確保するか」でしょう。これは主に下の2通りがあります。
- 自分の家(実家でなく子供の家)の一室を使う
- 有料のコンテナボックスなどを借りる
1つ目は「そんな空きスペースはない」という方も多いでしょう。2つ目については「そんなお金はない」ということが多いでしょう。
「自分の家のスペース」は、断捨離すれば作れる
場合によっては「自分の家の空きスペースが、実はもっとある」ということもあります。ワンルームのマンションやアパートで一人暮らしをした経験のある方なら「人間が生活するのに必要なものはそれほど多くない」ということを、経験的に知っているでしょう。
平均的な広さ・間取りの一戸建てに現時点で住んでいるなら「大胆にものを捨てれば空きスペースが作れる」可能性があります。「捨てられないものばかり」ということもあるかもしれませんが、もし捨てられるなら、この方法によって大幅に実家の片付けが楽になります。
コンテナボックスの料金相場はいくら?
これは大体下記のようになります。
屋外(1畳分) | 2000円~7000円 |
---|---|
屋内(1畳分) | 8000円~1万2000円 |
宅配型(1箱) | 300円~1000円 |
上記は「月額」ですが、特に屋外の方は「意外と安い」と感じる方もいるのではないでしょうか。「月2000円だったら何とかなるな」という方も多いでしょう。
値段は地域にもよるのですが、田舎ほど安くなります。「実家のある地域は田舎だ」という方は、この方法が使いやすいかと思います。
新聞・雑誌などの情報を見せて説得
ご存知の通り、日本人は「皆がやっていればやる」という性質があります。この傾向は、特に年配の方ほど強いものです。若い頃に現代のようなグローバル化を経験していないためです。
このため、新聞や雑誌で「実家の片付け」に関する特集が組まれていたら、それを読んでもらうのがいいでしょう。ある程度親御さんの頭がしっかりしているケースに限られますが、「片付けは必要なのだ」と実感してもらいやすいはずです。
「火災が起きた」などのニュースは説得力がある
片付いていない一軒家では、しばしば火災が起きます。原因としてよくあるパターンは下のようなものです。
- 散らかっているので、拭き掃除ができない
- 拭き掃除ができないため、家電製品のコンセントにほこりが溜まる
- このほこりに、電気の熱で着火する
- その火が、散らかっている紙や布などに燃え移る
要は、散らかっているせいで火が「つきやすく、広がりやすい」といいうことです。片付いていて物が少なければ、万が一着火しても「近くに燃え移るものが無い」ので、軽症で済みます。
何はともあれ、こうした火災は昔から現代まで継続して「散らかっている家」で定期的に起きているものです。そうしたニュースを見てもらえば、比較的説得しやすくなるでしょう。
なお、ここで紹介した以外の実家(一軒家)の片付けのコツは、下の記事でも詳しく解説しています。片付けの方法についてより詳しく知りたい方は、こちらを参考になさってみて下さい。
実家の片付けで親を説得するための3つのポイント
実家の片付けの最初のステップというべき仕事が「親の説得」です。ここでは、親の説得をスムーズに成功させるための3つのポイントを説明していきます。
ポジティブな言葉を使う
実家を片付けるのも大事なことですが、多くの人にとってもっと大事なことは「親との関係が壊れない」ことかと思います。「壊れてもいい」という方も、もちろん存在するでしょう。
しかし、多くの人は「親との決別」は望んでいないはずです。そもそも決別してもいいと思っていたら「実家を片付けよう」などと考えないでしょう。
関係を壊さないために、ネガティブな言葉を避ける
親との人間関係を良好に保つため、ネガティブな言葉は極力避けるべきです。「片付けないと汚いでしょ」「こんな部屋で平気なの?」などと、親を傷つけるような言葉は論外といえます。
こうした言葉は、意外と子育てで親が使っているものです。「自分も親にそうやって育てられた」という方は、つい使ってしまうかもしれません。
「それも親のせいだから自業自得」という考え方もあるでしょう。その通りなのですが、あなたがそうしていると、あなたの子供も将来真似する可能性が高いといえます。
あなたが将来、子供からそのように冷たく当たられたくなかったら、親の育て方が悪かったとしても、あなたが変わらなければなりません。これは「毒親をどう卒業するか」という根本的なテーマでもあります。
一見、実家の片付けは「掃除」という限られた分野の問題に見えますが、実は「親とどう向き合うか」「自分にとって親とは何か」という根本的な問題につながるといえるでしょう。
不用品がお金になることを教える
高齢者の方が物を溜め込む理由の1つに「収入がない」ということがあります。一応年金はもらっているでしょうが、ご存知の通り、年金だけでは「生きていくだけで精一杯」です。
もちろん、現役時代に十分な貯金をし、年金と合わせて余裕のある老後を送っている高齢者の方もいます。しかし、そうした方はあまり物を溜め込まないものです。
若い世代と同じ
実は、これは若い世代も同じです。若くても歳をとっていても、金銭的な余裕がない人ほど物を溜め込む傾向があります。
たとえば、自分で買った物で「買ってみたものの、ほとんど使わなかった」というとき、お金がある人はすぐに捨てる決断をできます。「必要になったらまた買えばいい」と考えるからです。
しかし、収入が低い人ではこのような決断ができません。「いつか必要になったときに、またお金を出したくない」と思い、そのまま溜め込んでしまうわけです。
高齢者になると、さらに収入が減り、再就職などもできなくなることで、この傾向が顕著になるということです。
だからこそ「お金になる」ことを教えると効果がある
ここまで説明した通り、一定数の高齢者が物を溜め込む理由は「お金がないから」なのです。ということは、逆に「売ればお金になる」ことを教えれば、むしろ売りたがる可能性があります。
もちろん、これは人によります。あるいは、同じ人でも「物による」でしょう。
「金額による」ことも
さらにいうと「金額による」こともあります。「高く売れるなら売りたいけど、その値段じゃ嫌だ」という親御さんも多いでしょう。
実際には、溜め込んで家の中の障害物にしているよりは、わずかにでも換金できた方がいいわけです。しかし「買ったときの値段より随分安いから嫌だ」という高齢者の方は多くいます。これは若者でもよくある考え方なので、理解できるでしょう。
つまり「売れるといえば、絶対に成功する」というわけではありません。それでも「ある程度のケースでは、成功する可能性がある」「少なくとも、ただ捨てることを提案するより断然いい」といえるでしょう。
親戚・兄弟も巻き込む
誰でも、家族や親戚の中で孤立するのは嫌なものです。中には「まったく平気」という強い方もいるでしょうが、大方の日本人はそうではありません。
まして高齢者になると「自分の力だけで生きていくのが難しい」ため、この傾向は顕著になります。そのため「親戚や他の子供(兄弟)もみんな片付けを提案している」となると、従う可能性が高いものです。
もちろん、元気で自分に自信がある親御さんなら「皆して余計なことをいうな!」という具合に怒るかもしれません。このように感情を逆撫でしないような配慮は必要です。
そうした配慮は必要ですが、それさえ怠りなければ「全員で伝える」ことによって間違いなく届きやすくなるでしょう。「集団攻撃」のようですが、結果的に親御さんの生活がよくなるわけですから、良いことといえます。
親御さんには「忠言は耳に逆らう」「良薬は口に苦し」と思っていただくのがいいでしょう。
(高齢の方が物を溜め込む心理に触れてきましたが、この点も含めて「ゴミ屋敷になる原因」は、下の記事で解説しています。興味がある方は、こちらも参考にしていただけたらと思います。
業者に依頼した場合の費用相場は?
実家の片付けを「自分でやるのでなく業者に任せる」ということを、検討している方もいるでしょう。そのとき気になるのは「いくらかかるか」という相場かと思います。
ここでは、業者に実家の片付けを依頼した場合の費用相場について解説していきます。
トラックのサイズ別・パック料金の目安
「引き取ってほしい不用品の量が、目測でわかっている」という場合もあるでしょう。この場合、その不用品をトラックに積み込んだときの積載量で、下のような料金が目安となります。
ショートパック | 8800円~ |
---|---|
軽トラパック | 2万5000円~ |
1トン平ボディーパック | 4万5000円~ |
2トン平ボディーパック | 7万5000円~ |
2トンボックスパック | 8万5000円~ |
2トンロングパック | 10万5000円~ |
上記は弊社エコアールのものです(2019年3月時点の料金)。弊社は関東エリアで最安値を保証しているため、他の業者さんではもう少し高くなる可能性があります(逆に地方では、もう少し安いか同等ということもあり得ます)
パック料金とは?
これは下のような費用がすべて含まれているという意味です。もちろん、パック料金に含まれる内容は、業者によって異なります。下記はあくまで「エコアールの場合」とご理解ください。
- 基本料金
- 車両費用
- 出張費用
- 査定費用
- 階段料金(2階まで)
- 追加料金(2名まで)
簡単にいうと「2階・2名まで」は、上の表のパック料金で「すべてOK」「追加費用なし」ということです。業者によっては「パック料金」といっても、出張や査定など「確実に必要なサービスの分が含まれていない」ということもあります。
このため、パック料金やコース料金という言葉に惑わされず「実際に何がサービスに含まれているか」とよく確認するようにしてください。
部屋の間取り別の相場
「トラックの積載量だと、いまいちイメージがつかみにくい」という方もいるでしょう。そうした方には「間取り別の相場」が役立ちます。
あくまで目安ではありますが、実家(一軒家)の片付けの費用相場は、概ね下記の通りです。
1R・1K | 3万円~8万円 |
---|---|
1DK | 5万円~12万円 |
1LDK | 7万円~20万円 |
2DK | 9万円~25万円 |
2LDK | 12万円~30万円 |
3DK | 15万円~40万円 |
3LDK | 17万円~50万円 |
4LDK以上 | 22万円~60万円 |
どの間取りでも金額にかなり幅がありますが、実際の金額は「見積もり次第」ということを理解していただければと思います。
ゴミ屋敷・汚部屋の片付け費用
「散らかっている」を通り越して、実家がゴミ屋敷のような汚部屋になっている、ということもあるでしょう。この場合の費用相場は、おおよそ下記のようになります。
1Rで床一面にゴミ | 4~5万円 |
---|---|
1Rで人の背の高さまでゴミ | 8~10万円 |
2DKのマンション | 18~22万円 |
家一軒がすべてゴミ | 30~40万円 |
より詳しい料金相場については、下の記事を参考にしていただけたらと思います。
実家の売却前には片付けが必要
実家を売却するために片付けを検討している方もいるでしょう。しかし、その片付けに難航している、あるいはしそうな場合「そもそも片付けが必要なのか」「片付けしないで売るとどうなるのか」ということも気になるでしょう。
ここでは、実家を売る前の片付けの必要性や、自力でできないときにどうすべきかを解説していきます。
売値が数十万円~数百万円は変わる
実家を片付けしてから売却するのと、片付けしないで売却するのとでは、売れる値段が数十万円~数百万円は変わります。これはあなたが買い手になったと考えれば、納得できるでしょう。
- 物があると、家の状態が正確にわかりにくい
- 片付けもできない時点で、家の使い方も雑だったと考えられる
- 水回りなどに隠れた瑕疵がある可能性が高い
上記のように思われてしまうためです。後者の2つは実質同じ内容で「家の状態が悪い」と疑われるということです。1つ目は「疑ってなくても、家の状態自体がわかりにくい」ということです。
疑っている場合はもちろん、疑っていなくても「状態がわからないものに対して高い値段をつける」ことはできません。そのため、どうしても安値で買い叩かれてしまうのです。
業者に処分を依頼しても、お釣りが来る
上の段落のような理由から、実家の片付けを不用品回収業者などに任せたとしても、金銭面では「十分にお釣りが来る」といえます。
上では「数十万円からの差が出る」と書きましたが、これは「不用品が少ない、普通の生活の場合」です。子どもが片付けを考えるような、よくある「ひどい実家の状態」になると、100万円以上の売値の差が出ることも、決して珍しくありません。
最終的な差額は、部屋の状態や家の大きさ・築年数などによって異なります。しかし「部屋の片付けをするかどうかが、相当に価格を左右する要素になる」ことは理解していただけるでしょう。
100万円以上の売値の差がつくことを考えれば、5万円~20万円程度の費用を払って業者に片付けを依頼することは、十二分に「コスパがいい」といえます。業者の片付け費用という一時的な出費はあっても、最終的には利益の方が大きくなるでしょう。
(なお、不用品回収業者を使って安く不用品を処分する方法については、下の記事で詳しく解説しています)
片付け&売却をまとめて依頼できる業者も
不用品の回収業者によっては、片付けだけでなく実家の売却も同時に依頼できます。もともと不用品回収業者の仕事と、こうした「不要になった不動産の売却」は相性がいいためです。
弊社エコアールも、実家の片付けだけでなく売却にも対応しております。弊社は、全国800以上の士業ネットワークを持っており、実家の売却に関しても、弁護士・税理士・司法書士など、最適な専門家をご紹介できます。
片付けとセットでご依頼いただけば、片付け・売却代行の両方の報酬をさらに割安でサービスさせていただくことが可能です。「片付けや売却に関わっている時間がないので、ワンストップで任せたい」という方は、ぜひ弊社にお気軽にご相談ください。
実家の片付け・やり方のヒント
ここまで書ききれなかった内容で、実家の片付けのやり方について、知っておくと役立つことは多くあります。ここではそうした「実家の片付けのヒント」をまとめていきます。
「自分の部屋だけ片付ける」のもあり
実家を片付けるコツの一つとして「自分の部屋だけ、まず片付ける」という方法もあります。ここでは、なぜこの方法やコツとなるのかを解説します。
親の説得は困難なことが多い
実家を片付けようとする多くの方が直面する問題は「親が聞く耳を持たない」ということ。それはそのはずで、この説得を聞くような親なら、そもそも物を溜め込まないのです。
子どもが「片付けよう」と思うような実家にしてしまう時点で、その親御さんは「片付けに関する説得を聞かない割合が高い」ということですね。他の説得についても聞かない可能性が高いのですが、特に片付けに対しては聞かないことが多いといえるでしょう。
自分の部屋だけでも、多少はマシになる
たとえば、日本の平均的な一軒家の間取りである4LDKだったとします。リビング・ダイニングも部屋として、お風呂・トイレ・キッチンも1部屋としてカウントすると、この家は「7部屋」あるわけです。
「自分の部屋だけ片付ける」のは、単純計算で「実家の7分の1を片付ける」ということ。7分の1は大体13%~14%です。
100%の片付けには届きませんが「やらないよりは断然マシ」です。現時点で「自分の部屋以外、片付けさせてもらえない状態」だったら、「まずは14%でもいい」と思って、前に進むべきといえるでしょう。
親のモチベーションも上がる可能性がある
人間は、汚い場所より綺麗な場所の方が、片付けや掃除のモチベーションが上がるもの。これは、これまでの人生経験で多くの方が実感していることでしょう。マイホームを建てた直後や、新しいマンションに引っ越した直後などは、掃除のモチベーションが最大限に高まっている(いた)はずです。
このような新居とまではいかなくても、「家の中の1部屋がきれいになった」となれば、それは親の心理にも影響します。「ちょっと片付けてみるか」という気持ちになる可能性もあるでしょう。
もちろん、これも「必ずそうなる」とは限りません。「あなたの部屋まで、親が散らかし始める」という恐れもあるでしょう。
しかし「何もしないよりは、良い方向に行く可能性が高い」のは確かです。これは上の段落で書いたメリットにも通じますが「何もしないよりは良い」のです。
あなた自身の断捨離になる
そもそも、実家の自分の部屋に物を残している時点で、あなた自身も「断捨離を完全にできているわけではない」といえます。もちろん、何でも完全に実現するまでには時間がかかるため、断捨離レベルの高い方でも、このようなケースは良くあるものです。
何にしても、高齢の親御さんに対して「物を溜め込んでだらしがない」と思うのであれば、もっと若い自分は「実家の自分の部屋も片付けるべき」といえるでしょう。置いている物にもよりますが、倉庫を借りたら月額1万円~数万円程度する物を、実家で保管してもらっているわけです。
そう考えたら「自分の部屋も片付けないうちに、親を説得することは難しい」といえるでしょう。あなた自身の断捨離レベルを上げるためにも、親御さんに対してさらに堂々と意見をいえるようにするためにも、まずは自分の部屋から片付けるべきだといえます。「隗より始めよ」という言葉どおりです。
ブログの体験談に学ぶ
最近は、SNSやブログで自身の生活を公表することも、あらゆる世代で一般的になってきました。このため、実家の片付けについても、詳細につづられたブログが多くあります。
ここでは、そうしたブログの体験談から学ぶメリットを解説していきます。
成功のイメージが湧き、励まされる
実家の片付けは多くの人にとって非常に困難なもの。物理的に難しいのではなく「歳をとった親の説得」で疲弊する方が多いでしょう。
「理屈が通じない」というのも厄介ですが、「うちの親がこんなに老いたのか」と感じてしまうことが、一番の精神的苦痛ではないかと思われます。誰だって親を悪く思いたくはないものです。
しかし、自身の親が家族づきあいの中で、いわゆる「老害」になりつつあるのを見ると、どうしても批判的な感情が浮かんでしまい、そのことに罪悪感のような感情を持つのではないかと思います。このように、特に精神的な面で、実家の片付けは大変なものなのです。
その大変さの前で挫折しそうになったとき、実家の片付けに成功した(あるいは進んでいる)ブログの体験談を読むと、励まされるのではないかと思います。人間は成功をリアルにイメージできるほど、現実に達成しやすいことがわかっています(あらゆる心理学の実験により)。
こうした心理学の研究からも「片付けの成功例を見て励まされることには、多いに効果がある」と考えてください。
失敗の体験談から学べる
上の段落の「成功の体験談」とは逆に「失敗した」という経験談も、ブログでは多く見られます。実家の片付けすべてが失敗したということもあれば、部分的に「あれは失敗だった」と振り返るものもあるでしょう。
どちらにしても、他の方の失敗は「他山の石」として、あなたの役に立ちます。ブログを書かれている方も、わざわざネットで自らの失敗を明かすということは「誰かに参考にしてほしい」という気持ちもあるはずでしょう。そのため、そうした経験談を参考にさせていただくことは、後ろめたいことではなく、良いことといえます。
具体的な情報が得られる
見るブログによっては、下のように「ピンポイントで具体的な情報」も得られます。
- コンクリートブロックはどう処分すればいいのか
- 自分の自治体では、神棚は粗大ごみになるのか
- 自分の地域でいい不用品回収業者はいるか、費用はいくらか
ピンポイントな情報ほど発信している人が少ないため、必ずしも見つかるとは限りません。しかし「ブログで探しているうちに、ブログではない場所で求めている情報が見つかる」ということもあります(自治体や業者のホームページなど)。
ブログから見つかるにしても、ブログ以外の場所で見つかるにしても、実家の片付けブログを渡り歩いているうちに「求めていた情報に出会う」という確率は高まるでしょう。
(なお、最終的には「ネットで調べるより電話をした方が早い」ということが多々あります。そのような場面だと判断したら、過剰にネットに頼らず「電話する」ようにしましょう)
「物が多い」問題の考え方
実家が汚部屋やゴミ屋敷とまではいかなくても「物が多い」ことが気になっている方は多いでしょう。この問題を解決するコツや説得の方法などは、ここまで書いてきた通りです。
ここでは「より根本的な考え方」をまとめていきます。
法的な権利は、家に住んでいる親のもの
まず意識しなければいけないことは「実家の片付けについて、法的な権利はすべて親が握っている」ということ。いくら子供であっても「その家に住んでいない人」には、物を処分する法的権利はないのです。
権利がない以上、諦めるべきケースは存在する
法的な権利がないということは、後はいかに親御さんを説得できるかにかかっています。そして、説得できることもあれば、できないこともあるのはご存知の通りです。
これは説得する子供の側の問題とは限らず「親御さんに認知症の傾向が出てきたら、説得のしようがない」という理由もあります。完全な認知症で診断もおりていれば、親の後見人となって堂々と処分することもできるでしょう。
しかし、そのような診断がおりないレベルの「認知症傾向」の段階では、説得が極めて難しいのです。こういう場合は、お子さんはもちろん「同居している夫・妻などの配偶者」も諦めなければならないことが多々あります。
諦めて「親の逝去後に一気に片付ける」のもあり
「物が多い実家を片付けて、きれいな部屋で生活してほしい」という気持ちは、多くのお子さんが持っているでしょう。それが実現すれば一番いいのですが、現実には「どれだけ説得しても無駄骨に終わってしまう」ということが多くあります。
基本的に、高齢者の方は「年々頑固になっていく」もの。新しい発想をするには脳内に「新しいシナプス」を作る必要がありますが、その能力(シナプス製造能力)が衰えていくためです。
このため、数年説得してもダメだったら、その後も説得できる可能性は低いと考えてください。このような場合は「諦める」ことも肝心です。
どれだけ物が多い実家でも、2tトラックが1台あればかなりの確率で全部処分できます。不用品回収業者に2トントラックでの回収を依頼する場合、費用は7万5000円からとなります(弊社の場合)。
「親の説得に失敗し続けてストレスが溜まるデメリット」を考えたら、「亡くなった後で7万5000円を払って一気に片付ける」という合理的な考え方も「あり」といえるでしょう。
まとめ
実家の片付けは、どこの家庭でも一筋縄ではいかないもの。「何でたかが片付けのために、こんなに苦労しなければいけないのか」と思うことが多いでしょう。
これと同時に「そもそも自分にとって親とは何か」「どこまで親子の関係は大事なのか」などの根本的な疑問が湧くことも多いかと思います。また「自分の部屋から片付ける」ことで、自らの断捨離にもなるなど、何かと新たな発見が多くあるはずです。
マラソンのトレーニングでも何でもいえることですが「大変なことは、良い訓練になる」ものです。あまり真面目に考え過ぎて疲れるような事態は避けるべきですが、無理をしない範囲であれば「いい機会」と捉えていただくといいかと思います。
自分の生活に集中するためには、業者にご依頼を
上のように書いたものの、やはり下のような理由で実家の片付けができない、やりたくないということは多いでしょう。
- そもそも、自分と自分の家族の生活で手一杯
- 老いた親と向き合う精神的なストレスを避けたい
- 素人で片付けられる状態ではない
- 片付けという行為は非生産的なので、モチベーションが湧かない
あらゆる理由があるでしょうが、どの理由にしてももっともなことです。そのようなとき、皆さまの負担を軽減し、普段の生活や本業に専念していただけるようにするのが、私ども不用品回収業者の役目といえます。
もし実家の片付けが難しいようであれば、ぜひ弊社エコアールにご相談ください。弊社は業界最安値保証を宣言し、関東エリアでトップレベルの安さで、質の高い回収サービスをご提供しております。
お見積りは完全無料で、お電話・メールの両方からご相談にただけます。どのような些細なことでも結構ですので、お気軽にご質問ください。