ゴミ屋敷なる人の心理状態は寂しさから?ゴミ屋敷になる3つの理由

自宅がゴミ屋敷!その心理状態とは?

「家族がゴミ屋敷に住んでおり、しっかりと心に寄り添ったうえで解決策を見つけていきたい・・・。」「近隣に高齢者が住んでいるが、なぜ自宅がゴミ屋敷となってしまうのか、その心理的な理由について理解したい・・・。」など、ゴミ屋敷による問題を解決するには、対象者についての心理的な理解が必要だと思います。

自分の大切な両親がゴミ屋敷に住んでいるというのは、大変辛い事実だと思います。近隣に住んでいる方がゴミ屋敷による生活をしていれば、自分自身の生活にも影響がおよんでくるでしょう。今回は、ゴミ屋敷問題はどうすれば効率良く解決できるのか、その対象者の心理状態について、具体的に解説していきます。

自宅がゴミ屋敷になる心理的な理由とは?

ゴミ屋敷になる心理

人間は、生活をしていく中で、少なからずゴミを排出してしまいます。本来であれば、自宅からゴミがあふれ出す前に、ゴミ袋に入れて片付ける、もしくは、リサイクル回収ボックスに入れるなどの行動によって、トラブルの発生を未然に防ぐことができます。

しかし、それらの掃除に関する行動をとらなかった場合、次から次へとゴミが増加していきます。ゴミ屋敷に住んでいる方は、どのような心理状態からゴミが捨てられなくなるのでしょうか。ここでは、自宅がゴミ屋敷になる心理的な理由について確認していきます。

片付けることに対して強い拒否反応がある

本来、多くの方は“片付けることは、自宅をキレイにする良い行為”であると認識しています。そこに、拒否反応はないでしょう。しかし、ゴミ屋敷に住んでいる方は、片付けることに対して強い拒否反応があります。

その結果、不用品を片付けられない自分を正当化してしまいます。今掃除する時間がない、明日まとめてやる、家に帰ってきてからやるなど、正当化するために理由を考え、掃除に着手しようとしません。

これでは、不用品がたまっていくばかりで、掃除ができない自分に心理的なストレスを抱えることになるでしょう。そのため、何かひとつでも掃除に関する成功体験を積み、悪いサイクルをなくていく工夫が必要です。

仕事が忙しすぎる

テレビや新聞などを見ていると、ゴミ屋敷に住んでいる方は、掃除をしていないというイメージをもっているかもしれません。しかし、働いていないからといって、必ずゴミ屋敷になるわけではありません。

働いている方でも、十分にゴミ屋敷にしなってしまう可能性があります。それは、自宅を片付けることができないほど、仕事が忙しいというケースです。日中、たくさん働いていれば、自宅に帰って部屋を片付ける気力をなくしてしまうのでしょう。

すべての人間が労働環境の良い職場で働けるというわけではありません。まだまだ、労働基準法に違反するような会社もたくさん存在します。そのような会社で働いていると、精神的にも身体的にも、健全な生活を送ることはできないでしょう。

処分行為に対して強い抵抗を感じる

多くの方は、不用品を捨てる際に、強い精神的な抵抗を感じることが多いです。なぜ、そのような感情が芽生えるのでしょうか。それは、日本人の心に、最後まで捨てることなく使っていくという、あらゆるものに対する感情が存在するからでしょう。

その結果、今捨ててしまったら、あとで困ることになるかもしれない。まだまだ、使用できるものなのだから、今すぐに処分する必要はないという感情が自然と生じているということです。特に、高齢者にそのような考え方があるように見受けられます。

どのようなものでも、最後まで大切に使用するというのは、非常に大切なことです。しかし、今後、必ず必要なものと、絶対に必要ないものをしっかりと見極める判断力を養い、人として健全な生活を送っていく人間性を育てていくことも大切です。

孤独感をまぎらわせている

ゴミ屋敷になっている方の家庭状況についておうかがいしてみると、意外と孤独な感情に陥りやすい状況下で生活していることがわかります。テレビやニュースでは、だれとも付き合いのない孤独な高齢者がインタビューの対象となるケースが多いです。

やはり、孤独な生活によるストレスを埋め合わせるために、ゴミを収集してしまうというのは、ひとつの理由として十分にありえるでしょう。他にも、孤独になってしまう理由として下記のことが考えられます。

  • 仕事場の人間関係が上手くいかず、会社を辞めてしまった。
  • 夫婦生活が破たんしてしまい、相手と離婚してしまった。
  • 近隣住民とトラブルになってしまい、仲直りする機会がない。
  • 家族が遠方に住んでおり、コミュニケーションがまったく存在しない。
  • 仕事が見つからず、引きこもりがちになっている。

上記のような理由から考えれば、必ずしも高齢者がひきこもりになるというわけではないことがわかります。そのため、家族がいる場合は、定期的に生活状況について確認し合うことが大切です。

汚いものを触りたくない

世の中には、どうしても汚いものを触ることができない方がいます。一般的に、そのような方のことを潔癖症といいます。「潔癖症ということは、キレイ好きなのでは?」と思う方もいるでしょう。

確かに、掃除をやめられないなどの症状を抱える方もおり、通常の生活が送れないような方もいます。一方で、汚いものに一切手で触れることができないという方もいます。このような方は、掃除がまったくできません。

不用品に付着しているホコリや汚れが気になり、直接手で触れることができないのです。このような潔癖症の方は、精神的な問題を抱えている可能性が高いため、心理的なカウンセリングが必要となるでしょう。

精神疾患を抱えている

ゴミ屋敷になってしまう仕事の依頼者さまのお話をうかがっていると、住居人が精神疾患を抱えているケースが少なからず存在します。もし、家族や近隣住民の住宅がゴミ屋敷になっているのなら、ADHDや強迫性貯蔵症と呼ばれる精神疾患が考えられます。

ADHDになってしまうと、冷静になろうとしてもパニック状態に陥り、ものを片付けることができません。つまり、自分で精神や身体をコントロールできなくなるということです。その結果、ゴミ屋敷になってしまいます。

一方で、強迫性貯蔵症の方は、自分が周囲に存在するものを片付けてしまうことで、一生見つけることができなくなってしまうなどの恐怖感にとらわれてしまいます。もしくは、いつかは利用することになると思うので捨てられないといった感情に陥ります。このような心理的な精神疾患は、長期間の話し合いのすえに時間をかけて解決していくことが求められます。

年齢を重ねたことで認知症になっている

ゴミ屋敷に住む住人のすべてが自分の自宅がゴミ屋敷であると認知しているわけではありません。なぜなら、自宅の住居人が高齢者であるならば、年齢による影響によって認知症になっている可能性があるからです。

症状が酷くなれば、自分の子供の顔もわからなくなってしまいます。すでに、死亡してしまっている人について「最近、あの人はこないね。どうしてしまったのだろう?」と話している姿を見つけたら要注意です。

認知症による症状が見受けられるため、1人で生活させないようにしましょう。おそらく、自分でゴミを捨てなければいけないという判断力も薄れているため、家族、もしくは、ホームヘルパーなどの第3者が介入して、ゴミ屋敷などのトラブルを未然に防ぎましょう。

ゴミ屋敷の住人が頻繁にとる心理的な行動とは?

ゴミ屋敷の住人が頻繁にとる心理的な行動

ゴミ屋敷の住人には、自宅にゴミがたまってしまう特定の行動をとる傾向があります。その結果、ゴミを処分する機会がなくなり、家からあふれだすような事態に発展してしまいます。

では、ゴミ屋敷になってしまう方は、普段からどのような行動をとっているのでしょうか。そして、どうすれば、そのような心理状態を回避できるのでしょうか。ここでは、ゴミ屋敷の住人が頻繁にとる心理的な行動について確認していきます。

ゴミ出しをまったくしない

ゴミ屋敷の住人に対して、詳しい話を聞いてみると、自治体のゴミ回収サービスをまったく利用していないということがわかります。おそらく、ゴミ出しという行動が、あまりにも面倒だと感じるのでしょう。

この場合、定期的にゴミ出しをするという習慣をもつことが大切です。もしかすると、自治体のゴミ回収サービスの存在や利用方法について疑問を抱いている可能性があるため、こちらか質問してみると良いでしょう。

1度でもゴミ出しをするという習慣をもつことができれば、定期的に不用品を処分してくれる可能性は高いといえるでしょう。

必要ないにも関わらず購入してしまう

自宅がゴミ屋敷の方は、その商品が必要ないにもかかわらず、購入してしまう心理的な傾向があります。このような症状のことを、買い物依存症といいます。買い物依存症とは、購入時のドキドキを得るために、購入してしまう心理的な病気の人のことをいいます。

そのため、その商品が必ず必要であるかということは、まったく関係なく購入してしまいます。いつしか、不用品であふれかえってしまい、普通の生活をすることが困難な状態となってしまいます。

このような状態から脱出するには、自分が生活の中で必要なものと必要ではないものをしっかりと見極め、生活必需品に対するしっかりとした理解をもつことが必要となってくるでしょう。

購入や掃除の予定に関する具体的な計画を立てない

あなたは、いつも買い物をする際、買い物リストを作成してからお店に向かっていますか?もし、商品の購入リストを作ることなく買い物を始めてしまえば、目的意識をもつことなくたくさん買ってしまうため、自宅がゴミ屋敷になってしまいます。

もちろん、商品を買う以上は、掃除についても計画的に進めていかなければいけません。掃除をしなければ、ゴミがたまり続けてしまいます。もし、掃除をすることを忘れてしまうということであれば、カレンダーに記述しておくと良いでしょう。

スマートフォンを所有されている方であれば、GoogleスプレッドシートやGoogleカレンダーを利用することで、今日捨てるべきものについて確認できます。同じ失敗を繰り返さないための予防策が必要です。

自宅の中にあるものを一切管理していない

ゴミ屋敷の中に住んでいると、自分の自宅の中に何が入っているのか、どのような家具があるのか把握できていないケースが多いです。このような状態では、何を捨てるべきなのか検討することはできないでしょう。

そのため、自宅内がゴミ屋敷状態で困っているのなら、今後、生活をしていく中で必要なものと、処分すべきものを分類してください。その際、必要なものを保管するための専用の部屋を作っておくと、掃除の作業効率が格段に上がります。

しかし、ゴミ屋敷状態では、専用の部屋を作ることもままならないと思いますので、大きな不用品から次々と処分していきましょう。

所有物を減少させる工夫が一切ない

現在、ゴミ屋敷の中で生活をしている方は、非常に多くの不用品に囲まれて日常生活をおくっています。そのような生活から脱却するには、所有物を減少させる工夫をしていく必要があります。

しかし、どうすれば自分の所有物を減らしていくことができるのでしょうか。やり方は、とっても簡単です。まずは、自分の持ちものを保管できる場所を作ります。これについては、ダンボールボックスやカラーボックスで構いません。

次に、それに収まりきる量だけ、持ちものを入れていきます。これらのボックスに入りきらないということは所有物が多すぎる証拠ですので、これ以上は購入しないようにしてください。

空間利用を意識せずに生活している

ゴミ屋敷に住んでいる方は、空間を上手く利用できていないケースが多いです。どのような小さな部屋でも固定概念にとらわれることなく、住宅空間を有効に利用すれば、コンパクトな部屋でも広々と利用できます。

逆に、空間利用ができていなければ、生活の導線にものがあふれてしまい、歩く場所さえなくなってしまいます。そのため、ゴミ屋敷になることを回避したいのであれば、買ってきた家具や商品をそのまま置くのではなく、本当に必要なものを用途に応じて配置することが大切です。

何か必要なものを探すにも空間を無駄遣いしていれば、必要なときに大切なものを短時間で見つけることができません。まずは、自分の生活スタイルや心理を見直して、空間の使い方を定義づけていきましょう。

他人に助けを求めず、自己完結する

不用品を整理するのが苦手な方は、心理的に他人に助けを求めるのが苦手な方が多いです。そのため、なにかトラブルが発生しても自己完結しがちです。自分で答えを見つけて、正解だと思える方法を試していくことは決して悪いことではありません。

しかし、自宅内がゴミ屋敷になってしまい、近隣住民や家族に迷惑をかけている状況であれば、話は別だといえるでしょう。万が一、住居人がかたくなな心の持ち主であれば、何度か話し合いの場をもちかけてみると良いでしょう。

少し時間がかかるかもしれませんが、優しく丁寧に話しかければ心を開いてくれるはずです。多くの人と協力しながらゴミ屋敷を片付けてください。

ゴミ屋敷による心理状態から脱却するには?

ゴミ屋敷による心理状態から脱却

ゴミ屋敷の住人がたくさんのゴミに囲まれた生活に慣れてしまうと、その心理状態から脱却するのに、非常に時間がかかります。トラブルの原因となる要因は、その人の生活環境や境遇によってさまざまであり、解決の糸口を見つけるのは、決して簡単なことではありません。

では、どうすればゴミ屋敷による生活から、健全な生活へ生き方を変えていくことができるのでしょうか。ここでは、ゴミ屋敷による心理状態から脱却するには、どうすれば良いのかについて確認していきます。

対象者と積極的にコミュニケーションをする

たくさんのゴミを収集してしまう方にお話をおうかがいしていると、「なぜ、自分がゴミを集めてしまうのか、具体的な理由がわからない・・・。」と話されることがあります。その場合は、対象者と積極的にコミュニケーションをすることで解決に導くことができます。

対象者と話していると、今まで自分自身が気付くことができなかった新しい自分の存在や考えが見つかることがたくさんあります。ゴミの収集がやめられないということは、そこに明確な心理的な原因があるはずです。

もちろん、対象者への掃除の促しは大切なことですが、説教のような状態になってはいけません。お互いが感情的になり、言い合いになってしまったら、話がまとまらなくなってしまいます。感情が高ぶった場合は、ぐっと抑えることが大切です。

一定期間、キレイな部屋に住んでみる

もし、ゴミ屋敷の住人が家族なのであれば、自分の掃除がいきとどいた自宅に招待してみると良いでしょう。これにより、掃除のいきとどいた部屋で生活することがいかに快適なのか知るきっかけをつくることができます。

他にも、現在の住宅空間が高齢者1人で住むには大きすぎるという場合は、別の部屋を用意してあげても良いでしょう。ゴミがあることが当たり前ではないという感情に触れることで、掃除に対する意欲が高まる可能性があります。

そうすれば、ゴミ屋敷で生活をすることは恥ずかしいこと、家族や近隣住民の迷惑になってしまうということに気づけるようになるため、一定期間、キレイな部屋に住んでみる機会を提供するのは、非常に良い手段だといえるでしょう。

ゴミ箱に捨てる習慣をもってみる

ゴミ屋敷の中で生活をしていると、たくさんのゴミによってゴミ箱に捨てる習慣をもたなくなってしまいます。必要ないからといって、そこらへんに捨てていたのでは、ゴミ屋敷の原因をつくってしまいます。

このような状態を回避するには、室内にゴミ箱を設けることが大切です。自分自身が日常生活で使ったもので、確実にゴミだと感じるものは、ゴミ箱に入れる習慣をもちましょう。

これにより、必要なものなのか、ゴミなのかを判断する心理的な能力が自然と養われます。ゴミのなくなった明るい部屋を目指して片付けていけば、時間の経過とともに室内のゴミがなくなっていくでしょう。

自分で片付けられる範囲を決定する

自分自身にゴミを片付ける能力がなくても、問題を解決することはできます。なぜなら、不用品の片付けを手伝ってくれる人に協力を依頼すれば良いからです。もし、住居人がご家族なのであれば、あなた自身や親戚一同で片付けるという方法もあります。

しかし、それでは、住居人にとって根本的な解決にはなりません。第3者に仕事として依頼する方法もありますが、それには一定の費用が必要となります。もし、依頼するにしても、自分で片付けられる範囲を決定し、片づけられるものは事前に捨てておきましょう。

最終的に、だれかの協力や専門業者しか片付けられないものだけになれば、処分作業にかかる時間や処分費用を大幅に減らせます。

ゴミ屋敷の片付けを不用品回収業者へ依頼する

ご家族や近隣住民の方が心理的な問題を抱えており、自分自身で片付けることが難しい状態になっているのなら、ゴミ屋敷の片付けを不用品回収業者へ依頼してみませんか?不用品の片付けや処分作業を親族で進めようとすると、さまざまな問題が生じます。

すべての親戚のスケジュールを調整するのは、想像以上に大変です。しかし、不用品回収業者に相談すれば、あらゆる不用品の片付けをすべて代行できるため、わざわざスケジュールを合わせて集まる必要はありません。

銀行口座や土地の権利書など、資産価値のあるものについては、ゴミ屋敷の片付けでもしっかりと保管してもらえるため、安易に消失してしまうことはありません。たくさんのゴミの処分業務も代わりに依頼できるため、ゴミの処分作業に困ることはありません。

まとめ

ゴミ屋敷のような空間に住んでいるのは、心理的に問題を抱えているという理由が少なくありません。もし、住居人が高齢者なのであれば、認知症による影響により、ゴミを収集しているのかもしれません。

もちろん、一時的な孤独感を埋め合わせるために、ゴミに囲まれた生活をしているといったことも考えられます。そのような住居人に、安全な生活を提供するには、家族や第3者が積極的に介入し、片付けをしていく必要があります。

弊社では、埼玉県や東京都、千葉県、神奈川県を拠点にゴミ屋敷に関する問題を解決するサービスを提供しています。そのため、たくさんの不用品の処分に困っているのなら、ぜひ1度、お声かけください。ゴミ屋敷にまつわるトラブルの解決をご希望の際は、弊社までメールやお電話でご連絡ください。

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